この記事は2024年1月25日に最新情報に更新しています。
羽田空港で日本航空機と海上保安庁機が激突！詳細な状況分析
- 羽田空港での衝突事故の概要: 2日午後、東京の羽田空港で、新千歳空港から来た日本航空516便が着陸直後、海上保安庁の航空機と衝突し、炎上しました。この事故で海上保安庁の機体に乗っていた6人のうち5人が死亡し、日本航空機の乗員・乗客14人が負傷しました。
- 航空事故調査: 国土交通省の運輸安全委員会は、事故原因を調査するため航空事故調査官6人を現場に派遣しました。
- 警察の捜査開始: 警視庁捜査1課は、業務上過失致死傷の疑いで事故の詳細な経緯を調査するために特別捜査本部を設置しました。
- 事故による影響: 事故後、羽田空港の4本の滑走路のうち3本が再開されましたが、当日の羽田発着の国内線はすべて欠航となりました。
- 被害状況の公表: 国土交通省は、海上保安庁の航空機に乗っていた5人の死亡した乗員の氏名を公表しました。
- 目撃者の証言: 事故の瞬間、日本航空機に乗っていた乗客が緊迫した機内の様子を証言していました。
海上保安庁機の惨劇：乗員5人死亡の衝撃
海上保安庁機の悲劇: 羽田空港で発生した事故で、海上保安庁の航空機に搭乗していた6人のうち5人が死亡しました。死亡した乗員は副機長の田原信幸さん（41歳）、通信士の石田貴紀さん（27歳）、探索レーダー士の帯刀航さん（39歳）、整備士の宇野誠人さん（47歳）、整備員の加藤重亮さん（56歳）です。機長は重傷を負いましたが、意識のある状態で救助されました。
羽田空港の閉鎖とその影響：航空業界に波紋
- 羽田空港での航空便の影響: 日本航空は、羽田空港での事故の影響により、2日に羽田空港を発着するすべての便を欠航にしました。また、全日空もこの事故の影響で羽田空港を発着する国内線を合わせて110便欠航することを決定しました。このうち、羽田空港に到着予定だった9便は出発地の空港に戻ったと報じられています。
- 翌日の便の影響: 事故の翌日、3日も羽田空港を発着する便、特に午前中の便が影響を受け、日本航空と全日空の合わせて約100便の欠航が見込まれています。
- 滑走路の再開: 事故の影響で羽田空港の4本の滑走路が一時的に閉鎖されましたが、国土交通省は2日午後9時30分に3本の滑走路の運行を再開しました。
目撃者が語る恐怖の瞬間：乗客たちの証言集
- 羽田空港での日本航空516便の炎上を目撃: 目撃者によると、日本航空516便が降りてきた際、エンジンから火が噴き出し、燃えながら滑走して止まったとのことです。
- 機内での緊迫した状況: 機内にいた30代の男性が撮影した映像には、白っぽい煙が充満している様子や、乗務員が乗客に安全対策を指示する声、子どもの泣き声などが収められています。
- 脱出時の写真: 日本航空の旅客機に搭乗していた40代女性が撮影した写真では、機体の後方から赤い火が出ている様子や、他の乗客たちが脱出を試みる緊迫した状況が捉えられています。
- 別の航空機からの視点: 別の航空機に乗っていた男性が撮影した映像では、日本航空機が炎を上げながら滑走路を進む様子が映されています。この映像では、爆発音のような音も確認できます。
- 空港デッキからの目撃証言: 羽田空港第3ターミナルのデッキ付近で写真を撮影していた40代の男性は、機体が爆発する瞬間を目撃していました。
- 中学生による機内写真: 主翼の近くの座席にいた中学生からは、窓の外に炎や黒いすすが見え、機体が前に傾いている様子を確認できます。
- 乗客たちの体験談: 帰省先から自宅に戻っていた乗客は、着陸時には普段と変わらない様子だったが、突然の爆発音とともに外がオレンジ色に光り、炎が見えたと証言しています。また、帰省先の実家から帰る途中の乗客は、煙くさくなり窓から炎が見えたこと、子どもが泣き叫んでいる様子などを伝えています。
日本航空会見：事故の経緯と今後の対応
- 日本航空の記者会見: 羽田空港での事故に関して、日本航空は2日夜に会見を開催しました。会見で、日本航空の幹部は、乗員からの聞き取り調査に基づき、「滑走路に通常通りに侵入し、通常通りの着陸操作を開始したところ、衝撃があった」という説明を明らかにしました。
- 詳細な事故経緯や原因について: 日本航空の幹部は、事故の詳細な経緯や原因について「調査中」と述べ、それ以上の詳細は提供されていません。
専門家分析：羽田空港事故の背後にある問題点
- 専門家の衝撃：航空評論家や元日航機長たちは、この事故について「あり得ない事故」と一様に衝撃を受けた。元日航機長の山田不二昭氏は「これほどひどい事故は見たことがない」と語り、別の元日航機長である小林宏之氏は「プロのパイロットが管制官の指示を聞き間違えたとは思えない」と述べた。また、海保OBの男性も「通常はあり得ない事故」とコメントしている。
- 事故原因の調査：事故原因は調査中であり、国土交通省と運輸安全委員会が調査を進めている。エアバス機はフランス製であるため、フランス航空事故調査局とエアバス社から専門チームが派遣された。警視庁も特別捜査本部を設置し、業務上過失致死傷罪の違反容疑で捜査を進めている。
海上保安庁機の乗員の死因が判明：全身挫滅
- 死因の特定: この事故で亡くなった海上保安庁機の乗員5人全員の死因は、「全身挫滅」と特定されました。これは、外部からの強い圧力や衝撃によるもので、司法解剖の結果、この判断に至りました。亡くなったのは副機長の田原信幸さん（41歳）、通信士の石田貴紀さん（27歳）、探索レーダー士の帯刀航さん（39歳）、整備士の宇野誠人さん（47歳）、整備士の加藤重亮さん（56歳）です。
- 事故調査の進行: 事故の詳細な原因については、警視庁が調査を行っています。この事故の調査は、関係者の聞き取り調査や遺体の司法解剖などを通じて進められています。
事故の原因
管制官の認識不足を指摘
- 管制官の指示の不一致: この事故では、国土交通省が確認したところ、管制官からは日本航空機に対して滑走路への進入許可が出ていた一方で、海上保安庁の航空機に対しては滑走路手前まで走行するよう指示が出ていたことが明らかになりました。
- 管制官の意識不足: 管制官は、海上保安庁の航空機に滑走路手前まで走行するよう指示を出した後、他の航空機の調整などがあったために海上保安庁機に意識を向けていなかったと述べています。
- 機長の認識との食い違い: さらに、海上保安庁の航空機の機長は、事故直後に管制官から離陸の許可を得ていたと述べており、管制官の指示と機長の認識に明確な食い違いがあることが示されています。
事故原因の調査状況
- 運輸安全委員会の対応：2024年1月23日、運輸安全委員会の武田展雄委員長は、双方のフライトレコーダーとボイスレコーダーが「ぎりぎりの状態」で破損せず、「なんとか解析できそうだ」と発表しました。
- 事故機の特徴：日航の機体はエアバスA350-900型で、この型の大型機が初めて全損した事例。国際的な関心が高いとされています。
- 今後の調査：欧米の航空機メーカーや事故調査機関と連携し、乗客の安全に関する調査を実施予定です。
日本航空機内の状況：客室乗務員の判断が乗客を救う
- 衝突と炎上: 日本航空516便（新千歳空港発）が羽田空港のC滑走路に着陸した直後に海上保安庁の航空機と衝突し、炎上しました。事故は着陸中の日本航空機と離陸しようとしていた海上保安庁機との間で起きました。
- 機内の状況: 日本航空機は衝突後約1キロメートル滑走を続け、停止しました。この時、コックピットでは火災を認識できていませんでしたが、客室乗務員は機体から出火しているのを確認しました。煙が機内に充満し始め、客室乗務員が乗客に落ち着くよう呼びかけました。責任ある客室乗務員がコックピットに火災を報告しました。
- 緊急避難の対応: 客室乗務員が非常脱出口の扉を開けるためには通常、コックピットからの指示が必要ですが、機体には8つの非常脱出口があり、最前列付近の2つの脱出口から避難が始まりました。残りの6つの脱出口のうち、5つは火が回り、唯一の脱出可能な非常脱出口は最後尾の左側でした。インターフォンシステムが故障し、コックピットとの連絡が取れない状態になりましたが、客室乗務員は自らの判断で扉を開けて乗客の避難を開始しました。乗客乗員379人は最終的に全員が18分間で無事に脱出しました。
これらの詳細は、事故発生時の日本航空機内の状況や乗務員の迅速な対応を示しています。特に、通常の手順に従えない状況にもかかわらず、客室乗務員が自らの判断で迅速に行動し、乗客の安全を確保したことが、全員の無事な避難につながったとされています。
海上保安庁長官からのコメント【2024年1月19日追記】
海上保安庁の石井昌平長官は記者会見で下記のようにコメントしました。
- 「今回の事故で皆様にご迷惑をおかけしたことに対し、深くお詫びを申し上げます。本件事故は、元日に発生した令和6年能登半島地震の被災地支援物資の輸送業務という崇高な任務中に発生した事故であり、海上保安庁長官として、かけがえのない職員の命を失ったことは痛恨の極みであります」
- 「このような事故を二度と起こさないという強い決意のもと、安全対策の強化を図るとともに、今後、事故調査によって判明した事実に基づき更なる安全対策を講じることにより、安全運航、再発防止を徹底する」
日本航空機の乗客の怪我【2024年1月21日追記】
日航は19日、新たに乗客1人の肋骨骨折が判明したと発表しました。また体調不良で医療機関を受診した乗客数は12人だと明らかにしました。日航によると、これまで発表していた負傷者2人は、それぞれ捻挫と打撲としていました。
まとめ
2024年1月2日の羽田空港での事故では、新千歳空港から来た日本航空516便が着陸直後に海上保安庁の航空機と激突し、炎上しました。この事故により海上保安庁機に乗っていた6人のうち5人が死亡し、日本航空機の乗員・乗客14人が負傷しました。国土交通省の運輸安全委員会と警視庁は事故原因の調査を開始し、羽田空港の滑走路の一部が一時閉鎖されましたが、その後再開されました。事故の影響で、当日の羽田空港発着の多くの国内線が欠航となりました。
目撃者の証言や映像によると、日本航空機内は緊迫した状況で、乗客が炎上する機体からの避難を試みる様子が伝えられました。一方、海上保安庁機の乗員5人の死因は「全身挫滅」と特定され、管制官の指示の不一致と認識の食い違いが事故原因として疑われています。
日本航空は事故に関する記者会見を行い、着陸操作中に衝撃があったことを明らかにしましたが、詳細な事故経緯は未だに調査中です。客室乗務員の迅速な対応により、日本航空機の乗客乗員379人は全員無事に脱出することができました。この事故は航空業界に大きな衝撃を与え、安全対策の見直しや事故防止策の強化が求められています。