【2024年版】西宮神社の福男選び！19歳大学生の高谷望巳さんが一番福に

2024年の福男は誰か：一番福は19歳の陸上部の大学生

兵庫県西宮市のえびす宮総本社・西宮神社で1月10日、新春恒例の開門神事「福男選び」が行われました。2024年の福男選びに参加する権利は、10日午前0時までに並んだ1325名から抽選で選ばれた216名が得ることができました。この216名は、前列に108名、後列に108名と分類され、特に前列の108名が福男になる可能性が高いとされています​​​​。参加者全体の数に関しては、先着5000名の方に「開門神事参拝之証」がもらえることから、約5000名の方が参加していると考えられます​​。

午前6時、開門とともに門前で待ち構えた参拝客が「走り参り」を行い、上位3人に「福男」の称号が与えられました。一番福は尼崎市の大学生、高谷望巳（たかたにのぞみ）さん19歳。初参加ながら、陸上部で鍛えた100メートル11秒29の俊足で栄冠をつかみました。高谷さんは「今年一年、みんなを楽しませてあげられるような福男になりたい」と微笑み「（能登半島）地震に遭われた方が元気になってもらえたら嬉しい」と力を込めました。SNSでは「一位の子めっちゃ福耳」といったコメントがあり、一番福にふさわしい様子でした。二番福は鳥取県鳥取市の公務員、山下慎之介（やましたしんのすけ）さん23歳。三番福は地元西宮市の多田龍平（ただりゅうへい）さん23歳でした。

福男選び – その歴史と意義

福男選びは、西宮神社の十日えびす開門神事の一環として行われ、その起源は江戸時代まで遡ります。元々は「走り参り」と呼ばれ、商売繁盛を願う人々が、神社の本殿へ最も早く参拝しようと競争する形で行われていました。

昭和15年に西宮神社が公式に福男を認定し始めたことから、現在の形式へと進化しました。この時から、福男選びは、単なる競争ではなく、信仰心と繁栄への願いを込めた重要な神事として認識され始めました。

福男選びの現代的な形は、都市化や文明化の影響を反映しています。大正時代からは新聞などで取り上げられ、恒例行事としての地位を確立しました。特に有名な福男である田中太一さんは、通算18回も福男になり、その信心深さと速さで知られています。

戦時下では、福男選びに「敵陣地に一番乗りする」という意味合いも加わり、軍国色が強まる時代背景を反映していました。このように、時代とともに福男選びの意味や役割は変遷してきたことがわかります。

現代の福男選びでは、先頭に並ぶ108人とその後ろの150人が先着1500人の中から抽選で決定され、この中から福男が選ばれます。福男選びはただのレースではなく、神事としての深い意義を持ち、福男は「福を分け与える存在」として尊敬されています​​​​​​​​。

福男選びのルールと参加方法 – 西宮神社の中心で繰り広げられる戦い

福男選びのルールと参加方法は次の通りです：

1. 参加資格と服装:
   • 参加者は中学生以上であることが必要です。
   • 神事にふさわしい服装で、特に紐付きのランニングシューズが求められます。
   • 女性も参加可能で、「福女」と呼ばれますが、過去に選ばれた例はありません​​。
2. 抽選と参加受付:
   • 参加には抽選が必要で、そのための受付は1月9日の午後10時に始まります。
   • 抽選は1月10日の午前0時から行われ、先着1500名に限られます。
   • 当選者はAブロックとBブロックに分けられ、Aブロックからのスタートが福男になる上で有利とされます​​​​。
3. スタートとコース:
   • 福男選びは1月10日の午前6時から開始され、本殿に最も早く到達した最初の3人が福男として認定されます。
   • コースは約230メートルで、直線、カーブ、石畳など複雑な道のりがあります​​。
4. 賞品:
   • 1番福、2番福、3番福にはそれぞれ特別な賞品が授与され、これにはヱビスビールや米、松葉ガニなどが含まれます​​​​。
5. 注意点:
   • 福男選びは競技やレースではなく、神事であるため、運営の指示に従うことが最も重要です。
   • スタート時の圧力は非常に高く、安全に配慮する必要があります。
   • 参加者はその年の福を集め、周囲に広めるとされています​​​​。

この神事は、単に速さを競うものではなく、信仰心と共同体への貢献を象徴しています。多くの若者が参加し、その年の幸運を祈ります。

福男選びで獲得できる賞品 – ビールから松葉ガニまで

2024年の福男選びで獲得できる賞品は非常に豪華です。以下は、1番福から3番福までの賞品の詳細です：

1. 一番福:
   • えびす様の御木像(大)、えべっさんの酒菰樽、えべっさんの米1俵(60kg)、半被​​。
2. 二番福:
   • えびす様の御木像(小)、えべっさんの米1俵(60kg)、半被​​。
3. 三番福:
   • えびす様と大黒様の御金像、半被、えびす様お面額、特製福笹、八喜鯛(焼き鯛)、ヱビスビール、えびすフィナンシェ、松葉ガニなど​​。

これらの賞品は、福男選びに参加する人々にとって大きな動機付けとなっています。特に一番福の受賞者には、えびす様の御木像や1俵の米など、縁起の良い賞品が多数贈られます。また、三番福までの受賞者には、ヱビスビールや松葉ガニなどの豪華な賞品が授与されるため、競争は非常に激しいです。福男選びは、ただの走り競争ではなく、その年の幸運を象徴する重要な神事であり、賞品もそれに見合った価値があると言えます。

過去の福男選びと中止の歴史

西宮神社の福男選びは、戦時中や公安上の理由で何度か中止されてきました。以下はその詳細です：

1. 太平洋戦争中の中止:
   • 福男選びは、1945年（昭和20年）8月の米軍空襲による被災を受け、1946年（昭和21年）から1952年（昭和27年）まで中止されました​​。
2. 1966年と1967年の中止:
   • 全国的に祭りでの雑踏事故が相次いだため、警察からの指導により、1966年（昭和41年）と1967年（昭和42年）にも中止されました​​。
3. 新型コロナウイルスによる中止:
   • 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年（令和2年）と2021年（令和3年）に福男選びは中止となりました。これらの年は、開門神事のみが行われ、福男選びは実施されませんでした​​。

福男選びの歴史は、戦争や社会情勢に影響を受けながらも、継続されてきたことがわかります。

西宮神社アクセスガイド – 神事への最適なルート

西宮神社へのアクセス方法は多岐にわたり、利便性に優れています。以下は主なアクセス方法です：

1. 電車でのアクセス:
   • 阪神電鉄: 最寄り駅は阪神西宮駅で、徒歩約5分です。
   • JR: 最寄り駅はJR西宮駅で、バスを利用して阪神西宮に向かい、徒歩ですぐです。
   • 阪急電車: 最寄り駅は阪急夙川駅で、徒歩約15分です​​​​。
2. バスでのアクセス:
   • 十日戎の期間中、阪急西宮北口駅から西宮神社まで直通する臨時バスが運行されます。運行時間は午前9時00分～午後8時00分で、30分毎に運行されます。片道運賃は大人220円です​​。
3. 車でのアクセス:
   • 神戸方面から: 阪神高速3号神戸線「西宮出口」降りてすぐ左手、国道43号線沿い「南門」より。
   • 大阪方面から: 阪神高速3号神戸線「武庫川出口」降りて国道43号線を西へ、「戎前交差点」を右折、表大門（赤門）を通り過ぎてすぐ、左手の「東門」より​​。
4. その他の情報:
   • 参拝時間は季節によって異なり、4月～9月は午前5:00～午後7:00、10月～3月は午前5:00～午後6:00です​​。

西宮神社へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利で、特に阪神電鉄を使用すると神社までの距離が近く、推奨されています。また、車でのアクセスも可能ですが、祭典等の都合により駐車できない場合があるため、事前の確認が必要です。

まとめ

2024年の福男選びは兵庫県西宮市の西宮神社で開催され、一番福には19歳の大学生・高谷望巳さんが選ばれました。この神事は、江戸時代から続く伝統で、参加者は神社の本殿へ最も早く到達することを目指します。現代では、抽選により選ばれた参加者が走り、上位3人には福男の称号と豪華な賞品が授与されます。二番福は鳥取市の公務員、三番福は西宮市の住民が獲得しました。

福男選びのルールは厳格で、参加資格や服装、抽選方法などが定められており、コースは約230メートルの複雑な道のりです。賞品は米、ヱビスビール、松葉ガニなど、縁起の良いアイテムが含まれています。歴史的には、戦争や社会情勢により何度か中止されたこともあります。

西宮神社へのアクセスは、阪神電鉄、JR、阪急電車など公共交通機関を利用するのが便利です。車でもアクセス可能ですが、駐車場の利用には注意が必要です。福男選びは単なる競争ではなく、信仰心と共同体への貢献を象徴する重要な神事であり、多くの若者がその年の幸運を祈って参加します。